県は7日、155人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。新規感染者が150人を超えたのは、那覇市松山での集団検査結果を加えた昨年8月9日の156人以来で、過去2番目の多さ。実質的には過去最多と見られる。県内の感染者は計1万192人になった。玉城デニー知事は7日の記者会見で「8、9日の状況によっては、さらに強い対策を検討しなければならない」と強調した。「まん延防止等重点措置」の適用要請には「状況を見極めたい」と引き続き慎重な姿勢を示した。
8、9日も感染拡大が続いた場合の具体的な措置としては、時短をさらに早める要請や夜の飲み会の自粛要請を挙げた。
「まん延防止等重点措置」の適用に慎重な理由については「経済界などの意見を聞かないといけない。前もって対応できる日数の調整が必要になる」と説明した。時短要請の効果が表れるのは、対策を取って10日から2週間後との見通しも示した。
県内で感染が拡大したこの1年を振り返り「時短要請とリバウンドを繰り返しており、県民生活、医療現場、経済産業に深刻な影響を及ぼし続けている。この状況を抜本的に見直す必要がある」と指摘。店舗の感染対策に県独自の認証を与える新たなプロジェクトの展開を準備していると明らかにした。約9000店舗ある飲食店を職員が巡回し、感染防止対策の徹底も求める。
その上で「4月21日までに拡大を封じ込めたい。時短に限らず、あらゆる点で県民の取り得る努力を行っていただきたい」と要望した。今週末の歓迎会などの自粛、清明祭(シーミー)は家族単位、少人数・短時間で行うなどの感染対策を呼び掛けた。
県はさらなる感染拡大に備え、病床確保、北部地区の軽症者用宿泊療養施設の再稼働、変異株のスクリーニング検査の拡充などの準備を進めている。
本土との直行便がある離島空港でのPCR検査も実施する方向で、21日までに計画概要を公表する。東京五輪の聖火リレー実行可否については、時短要請が終了する21日の前週に判断する。