船賃、ガソリン値上がり 原油高騰 住民生活にも影響

原油価格高騰を受け、八重山ではガソリン価格が189円に上った=26日、石垣市内のガソリンスタンド

 コロナ禍からの世界的な経済回復に伴う原油加価格の高騰により、八重山でもガソリンの価格が上昇し、住民生活に影響が出始めている。ユーグレナ石垣港離島ターミナルを発着する離島航路で旅客船を運航している2社は11月1日から運賃を値上げすると発表した。市内のガソリンスタンドでは26日時点で1㍑189円の高値をつける店舗も出始めた。市民からは「感染状況が落ち着いてきた矢先に、価格が上がるのは困る」と不安視する声も上がっている。

 離島航路を運航する八重山観光フェリーは「経営の合理化、コストの削減を行い最大限の努力を行ってきたが、燃料費の増大は自助努力の限界を超える状況」、安栄観光は「安定した離島航路維持のため、燃料油価格の高騰は今後も続く見通しであり、自助努力だけではカバーしきれない」とそれぞれ説明した。
 値上げ幅は両社とも同額。現行料金に比べ、大人の片道料金はユーグレナ石垣港離島ターミナル発着で竹富180円、小浜320円、黒島340円、大原460円、上原600円、鳩間600円、安栄観光が運航する波照間航路は920円、八重山観光フェリーが運航する大原―竹富間が420円、鳩間―上原間で220円それぞれ値上がりする。
 西表島の観光業者のうち、40代男性は「観光業にとっては大打撃。観光客はツアー料金とフェリー代を見て観光地を選ぶので、割高感が出てしまうと切実に影響が出てしまう」と嘆いた。
 50代男性は「世界的なものなので仕方はないが、1年半コロナで売り上げがなく、観光客を呼び戻そうという動きがある中では厳しい。石垣に頻繁に足を運ぶ島民にとっても良い状態とは言えない」と話した。
 資源エネルギー庁が20日に発表した石油価格調査では、18日時点のレギュラーガソリン1㍑あたりの全国平均小売価格が164・6円で7週連続値上がりし、2014年7月以来、7年ぶりの高値となった。
 都道府県別では沖縄県のレギュラーガソリン現金価格(税込み)は169円で前週11日の165・8円から3・2円値上がりしている。
 国内では灯油も6年か月ぶりの水準に値上がりするなど、エネルギー価格が高騰している。

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