市民の長寿を祝福する「~まりどぅしぬよい~石垣市生年祝式典」(主催・市)が23日午後、市民会館大ホールで開かれ、中山義隆市長が長寿者一人ひとりに頌状と記念品を贈呈した。生年祝いの対象は108歳の茶寿が1人、97歳のカジマヤー(マンタラー)は59人、85歳は294人の計354人。
長寿者を代表し、97歳の當銘正助さん=大浜(川原)=が中山市長にあやかりの盃を授けた。
中山市長は「地域の伝統を深く愛し、守り、次世代への継承に取り組まれている皆さまは石垣市の宝。これからも健康に留意され、願わくばピャークハタチまで壮健で楽しい日々を過ごしてほしい」と祝いの言葉を述べた。
新型コロナウイルスワクチンの高齢者接種率が97%に達したと報告。協力に感謝し、12月か来年1月から始まる3回目接種に向けて協力を呼び掛けた。
祝宴では鳩間昇古典音楽研究所の鳩間昇さん(85)が「八重瀬野の万歳」を披露。八重山高校郷土芸能部34人による「海とぅ山とぅぬ宝ぬ島」で会場を盛り上げ、地域の先輩たちの長寿を祝った。
同部部長の知念粋加(きよか)さん(18)はこの日にあわせ、「いつまでも元気で」という思いを込めて、とぅばらーまを披露。自身が作詞した「つんだーさー やいまぬたからや うたとぅおどり いざわんすかわん きむばすらしょーり んぞーしぬ がんじゅーさ ありたぼーり」と力強く歌い、ひときわ大きな拍手が送られた。
同部は来年8月夏に全国大会に出場を予定しており、知念部長は「大先輩の前で良き日にお祝いできたことはうれしい。先輩たちが受け継いできた八重山の伝統芸能をたくさんの人に知ってもらいたい」と意気込みを語った。
石垣市の65歳以上の人口は2017年に1万人を超え、11月時点では1万1259人。同式典は本来は旧正月(旧暦1月1日)の2月12日に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。