ケーブルTVが北部撤退意向 市、補助金計上で継続要請 情報格差に懸念の声

 石垣ケーブルテレビが12月28日で北部地区から撤退する意向を示していることが分かった。住民からは、市街地との情報格差を懸念する声が上がっている。22日の市議会一般質問で小切間元樹企画部長は「北部振興の観点からテレビ事業の継続はぜひお願いしたい」と要望。北部地区での事業継続に向け、新年度予算で補助金を計上するなど、同社と粘り強く交渉する考えを示した。

 石垣ケーブルテレビの北部地区撤退は石垣達也氏が取り上げた。小切間部長によると、北部地区では約50世帯がケーブルテレビの有線放送でNKKや民放の地上デジタル放送を視聴している。北部地区にはテレビの難視聴区域があり、ケーブルテレビの加入世帯の中には通常のアンテナだけではテレビ放送が受信できず、新たにブースターを設置する必要がある世帯もあるという。
 石垣氏は「市街地との情報格差とも思われる状況が起きている。北部活性化と言いながら、格差は納得いかないという声があった」と市の対応をただした。
 小切間部長によると、同社は加入者の減少による採算上の問題や、北部地区でのサービスの品質保全に必要な人員を確保できないことを撤退の理由に挙げている。契約世帯には撤退方針を通知しており、市は「事後報告を受けた」(小切間部長)としている。
 北部地区では2003年に北部ブロードバンドサービスが始まり、同社が業務委託を受けていたが、20年にNTT西日本の超高速光ブロードバンドサービスが北部エリアで開始され、サービスを切り替える世帯が増えているという。
 市は同社を支援するため、同社が電力会社に支払っている北部地区の電柱使用料のうち半額の118万円を負担することを決め、今年度一般会計当初予算案に計上した。
 小切間部長は「インターネット回線を利用したひかりテレビという代替手段もあるが、まず市としてはケーブルに事業継続をやっていただけないか、粘り強く交渉したい」と強調した。
 石垣氏は、桴海太田地区での携帯電話不通などについてもただした。小切間部長は「地形の問題などで新規電柱設置が困難な区間がある」と説明した。

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