沖縄戦特攻から77年 顕彰碑前で献花や献鶴 伊舎堂用久慰霊祭

伊舎堂用久中佐と隊員の77回忌慰霊祭で式辞を述べる同実行委員会の上地和浩会長=26日、南ぬ浜顕彰碑前
伊舎堂用久中佐と隊員の77回忌慰霊祭で式辞を述べる同実行委員会の上地和浩会長=26日、南ぬ浜顕彰碑前

石垣島出身の伊舎堂用久中佐(当時24)=戦死時大尉、2階級特進=ら特攻隊員が沖縄戦の陸軍特攻第一号として石垣島白保から出撃して77年となる26日、南ぬ浜町の顕彰碑前で77回忌慰霊祭が開かれた。島内外の関係者らが出席し、献花や折り鶴を供える献鶴(けんかく)で犠牲になった英霊に感謝し、哀悼の誠を捧げた。
同慰霊祭実行委員長の上地和浩会長は「伊舎堂用久中佐と隊員の遺功を後世に伝え、今後も郷土と親、国を軸とし、恒久平和を希求することを誓う」と式辞。
中山義隆石垣市長(代読・川満誠一副市長)は「戦争の悲惨さと平和の尊さを風化させず、未来へと語りつぎ、命を捧げられた隊員の方の分まで郷土を守り育てていかねばならない。それが今を生きる私たちに与えられた責務だ」と述べた。
知覧特攻平和会館=鹿児島県南九州市=の朝隈克博館長も3年ぶりに出席し、「御霊に心から哀悼の誠を捧げ、事実を長く語り継ぎ、願ってやまなかった日本の平和と安寧が築かれることをここにお誓いする」とあいさつ。「故郷から出撃された伊舎堂用久中佐のことを地元の皆さまの大切な歴史として長く長く語り継いでほしい」と呼び掛けた。
知覧特攻平和会館では同館開館35周年企画展として「千尋の海に生きて―伊舎堂用久中佐と家族の絆―」が26日から開催されており、開催の喜びを分かち合うため、知覧に届けと思いを込めて飛行機に見立てたエコ風船も飛ばされた。企画展は6月11日まで。
伊舎堂中佐の甥にあたる伊舎堂用八さん(85)は「北海道から沖縄まで多くの方の尽力で立派な顕彰碑ができました。感謝申し上げたい」とお礼を述べた。
同実行委員会の三木巌顧問、自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所の長谷竜己所長もあいさつした。

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