OKINAWA考古学(10)
- 2022/6/25
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先週に引き続き、沖縄本島うるま市沖合の南浮原島の海底に眠る難破船の遺物の紹介。沖縄県立埋蔵文化財センターの調査によると、海底の砂の中から船釘が2本露出しており、木製の船体の一部が残っていることが推察されるという。
また、海底の岩の間には透明なガラス製品や、鳥を模した装飾品などが見つかっている(写真1)。いつ頃の船なのか興味深い。
現場からは船体を安定させる重りとして使用されたバラストも見つかっている。黒い小石がそれだが、調査員の目を引いたのが弾丸らしきものがあったこと(写真2)。海賊が襲撃してきたときに備えていたのだろうか。ひょっとしたら、難破したのではなく、襲われて沈められたのかもしれない。
(写真提供=沖縄県立埋蔵文化財センター。同センター調査報告書第52集「沿岸地域遺跡分布調査概報Ⅱ ~宮古・八重山諸島編~」の記事を再編集いたしました)