石垣市生乳加工処理施設「石垣市みるくセンター」の落成式・記念祝賀会が29日午後、同施設構内で開催された。施設運営は石垣島乳業協業組合(宮良高仁代表理事)が担い、八重山地区の学校給食用牛乳や一般市場への供給を行っていく。供用開始は8月1日から。
牛乳だけでなく乳飲料・清涼飲料の製造、生クリーム、バター、ドリンクヨーグルトなど保存性の高い乳製品の製造が可能に。食の安全を確保する「HACCP(ハサップ)」設置基準にも対応する。接触による汚染を防ぐ作業導線とし、衛生管理の高度化に適応した施設となっている。
落成式では関係者らでテープカットを行い、繁栄を願って大川旗頭棒獅子保存会(山根稔会長)による獅子が披露された。
八重山市町会会長の中山義隆石垣市長は「(組合には)安心安全な牛乳の供給はもちろん、石垣島を冠にした新たなブランドの取り組みにも期待している。国外へも出荷できる体制ができることに期待したい」とあいさつ。
記念祝賀会で、指定管理者を務める石垣島乳業協業組合の宮良代表理事は「安心安全な牛乳を将来に渡り安定的に供給することが可能になった。衛生的に製造された製品であることをPRし、安全に対する信頼感を与えて販売拡大につなげたい」と意気込みを語った。
同組合は工場見学などを通じて乳食文化の教育や普及活動にも取り組んでいく。
内閣府特命担当(沖縄及び北方対策)大臣の西銘恒三郎大臣のビデオメッセージや、玉城デニー知事(代読・八重山農林水産振興センター平田功所長)の祝辞もあった。
同施設は沖縄県畜産振興対策事業(乳業施設高度化整備事業)を活用し、昨年2月から工事着手。総事業費は16億5800万円で生乳の処理能力は年間850㌧~千㌧の規模。鉄筋コンクリート造一部鉄骨造で地上2階建て。敷地面積は2970・39平方㍍、延べ床面積は1188・35平方㍍。所在地は石垣市登野城2241番地1。