今月27、28日(予備日29、30日)に石垣市が計画する尖閣諸島周辺海域での調査について、市当局は20日夜、市役所1階で同行を予定する市議を集めた説明会を開催した。日程や調査方法などが説明された。第2回目となる今回も東海大学の協力で調査を行う。同大の山田吉彦教授もオンラインで説明会に参加。調査にメディアが参加できるかは調整中。
調査は、SDGsの目標である海洋保全を図る目的で実施される。漂着ごみや気候変動の影響を受ける尖閣諸島と周辺海域の最新データを集積。景観調査も行い、地形や植生などを把握する。
調査地域は石垣島北西海域と尖閣諸島周辺海域。魚影や海洋、周辺海域の外観(景観)をそれぞれ調査する。外観調査にはドローンも活用する予定。
魚影調査では海域の生物量を調査。海洋調査では、投下式計測器「XCTD」を水中に投下。水温や塩分、水深を測定する。
市議を含む乗員は27日午後3時半に石垣港クルーズバースに集合。PCR検査で新型コロナウイルスの陰性確認を行う。同5時に出港し同6時半に調査予定海域に到着し観測を行う。翌28日午前2時に別の調査海域に到着。同7時半に観測を開始。魚釣島などの外観調査、写真・動画撮影、ドローンによる空撮を行う。同10時に観測を終了し石垣港に向けて航走開始。午後7時に帰港し下船する。直後にメディア取材に応じる予定。翌29日には記者会見も予定する。
ただ、当日は現地の天候が厳しく、予定通り調査活動ができない可能性もある。
説明会に参加した市議は、我喜屋隆次議長、仲嶺忠師氏、髙良宗矩氏、後上里厚司氏、長山家康氏、花谷史郎氏、友寄永三氏の7人。このうち、我喜屋、花谷両氏を除く5人と、都合で説明会に参加できなかった箕底用一氏の6人が市の調査に同行する予定。
ただ、前回の調査で使用した船(約2000㌧)より小型の700㌧級の調査船を使う予定であるため、乗員は確定していない。市は来週以降に詳細を決定する予定。中山義隆市長は乗船する予定。
山田教授は「市議の皆様に(尖閣の)島をご覧頂きたい。目視調査は重要」と話し、市民を代表する市議が調査に同行し、直接尖閣諸島を確認する意義を強調した。