石垣市は14日、ロート製薬株式会社(杉本雅史代表取締役社長)=本社・大阪府大阪市=とグループ会社の農業生産法人・有限会社やえやまファーム(中川喜隆代表取締役社長)の3者で持続可能な地域づくりの実現に向けた包括連携協定を締結した。ロート製薬が県内自治体と包括連携協定を結ぶのは初めて。
協定締結により、石垣市の未来を担う子どもたちの食育や石垣市民の健康増進に関する課題を解決し、石垣市が目指す「SDGs未来都市」の実現や地域総合戦路に基づく取り組み、持続可能な地域づくりを目指していく。
連携協定締結による取り組み内容としては➀子どもたちの食育に関すること➁スポーツ振興及び健康増進に関すること➂サンゴ保全などの石垣島周辺海域の環境保全に関すること➃農業(パイン、沖夢紫等)、畜産に関する商品開発や人材育成に関すること➄フードロス、循環型農業の取り組みに関すること➅移住定住促進及び関係人口増加の取り組みに関すること➆その他、前条の目的の実現に資する取り組みに関すること―の7項目。
まずはロート製薬の成長期応援飲料「セノビックプラス」を学校給食に提供し、体の成長に必要なカルシウムやビタミンなどの摂取を促す。新年度から小学4年生~中学3年生までを対象に各学級で配布できるように調整しているという。
ロート製薬が昨年発売した、海の環境に配慮した日焼け止め乳液「NEXTA(ネクスタ)」も石垣島トライアスロンなどで啓蒙していく。
中山義隆市長は「お互いの強みを生かして本市で事業展開できることは地域活性化や持続可能なまちづくりの実現につながる」と期待。
ロート製薬株式会社の山田邦雄会長は「未来を担うこどもたちの健康な将来について考えていきたい。我々としても最も先進的な事例になる。明日を担う子供たちが元気になってこそ、地域の活性化や経済も回っていく」と強調した。
農業生産法人・有限会社やえやまファームの中川喜隆代表取締役社長は「環境に配慮した農業を石垣全体に広げていきたい。未来を担う石垣のアグリビジネスを担う人材育成にも取り組んでいきたい」と話した。