新型コロナウイルスの影響で中断していた国際クルーズ船の石垣寄港が8日、2020年2月以来、3年ぶりに再開された。寄港したクルーズ船はオランダ船籍の「ウエステルダム」(8万2862㌧、全長285㍍)で定員は1910人。国際クルーズ船の寄港再開は国内では今月1日に清水港(静岡)に寄港したドイツ客船に次いで2番目、県内では初の寄港となる。
同船は台湾の基隆港から予定より1時間ほど早い午前7時ごろ、新港クルーズ船バースに接岸。船内に検疫所の職員が乗り込み、新型コロナワクチン接種の有無など乗客の健康状態を確認した。
乗客は下船後に税関を通過し、入国審査を済ませたあと、午前8時頃から続々とチャーターバスなどに乗り込んで市街地へと繰り出した。
午前9時過ぎにはパナパナ会が余興で乗客を歓迎し、11時ごろからは市主催によるセレモニーが行われた。
ミス八重山の名嘉亜加音さんが同船のヴィンセント・スミット船長に花束を贈呈し、船長は返礼品として船の模型を川満誠一副市長へ手渡した。
川満副市長は「石垣市へようこそ。国際クルーズ船再開の第一号となるウエステルダム号の寄港を心から歓迎する。多くの乗客と石垣島とのご縁ができることを感謝申し上げる」と述べた。
同船は午後5時には那覇港へ向け出港。那覇以後は、高松、横浜へ向かう予定。
国際クルーズ船の受け入れは2月17日に行われた県クルーズ船受け入れ八重山地域協議会で決定。県が作成した受け入れ対応のガイドラインをもとに3月は5件、4月は3件、5月は5件の計13件が承認されており、今後も続々と国際クルーズ船が入港する予定となっている。
石垣市がクルーズ船バースで整備した屋根付き歩道もこの日、供用開始となった。