八重山日報社(宮良薫社長)は、沖縄の言語、文学、芸能の研究に顕著な実績を挙げ、八重山の祭祀・文化継承に大きな役割を果たした団体・個人に贈る第3回宮良當壯賞に、元県立博物館長の當間一郎氏(81)=那覇市小禄、石垣市の登野城ユンタ保存会(波照間永紘会長)を選んだ。
當間一郎氏は宮良當壯氏の愛弟子で、沖縄芸能の本質を追究してきた。登野城ユンタ保存会は1968年12月に発足以来、50年以上、古謡の継承、発展に貢献している。
受賞について當間一郎氏は「かつて宮良當壯先生が行っていた授業を受け、親しくなったのがきっかけで、ご自宅も訪問して、指導を受けるようになった。その時の宮良先生を思い出した。うれしさでいっぱいだ」と喜んだ。
波照間永紘氏は「喜びに堪えません。うれしい限り。今回の受賞は先輩の苦労があってこそ。感謝したい。青年会に声をかけているが、人がなかなか集まらない。今回の授賞を機に若い人たちに入会してほしい」と述べた。
同賞の授賞式は来年2月15日、石垣市のアートホテルで開催される。
同賞選考委員会の委員の皆さんは次の通り。
委員長=石垣繁(八重山文化研究会会長)▽副委員長=狩俣恵一(沖縄国際大学教授)▽委員=狩俣繁久(琉球大学教授)、崎原毅(南嶋民俗資料館館長)、宮良薫(八重山日報社社長)