建設業界の高齢化進む 職員60代最多「先行き懸念」 八重山

県建設業協会八重山支部(米盛博昭支部長)の会員企業54社に所属する職員の年代は60代が最多で、全職員に占める60代以上の割合も約40%に達することが同支部のアンケート調査で分かった。若者の建設業離れと、業界の高齢化が進んでいる現状が浮き彫りになった。米盛支部長は「高齢の職員はあと5~10年で引退する。八重山のインフラ整備や市民生活を支える業界の先行きが懸念される」と危機感を示した。
アンケート調査は54社を対象に昨年10月に実施。9月30日現在、会員企業の職員数は706人で、年代別では60代32・1%、50代27・9%、40代18・1%、30代9・5%、70代以上7・6%、20代4・5%、10代0・1%。60代以上が39・7%を占めた。
現在の在職者数は「充足している」7社、「不足している」40社で、人手不足の傾向が顕著。企業の多くは35歳未満の人材を望んでいる。
採用希望条件を見ると、求人数は技術者が「経験者」25人、「未経験でも可」23人、作業員が「経験者」15人、「未経験でも可」27人、事務員が「資格者」7人、「資格なしで可」11人。人手不足を反映し、各職種とも経験を問わない求人が増加している。
企業の今後の承継対策を済ませているのは13社、済ませていないのは13社、検討中なのは24社。多くの企業で人材確保だけでなく後継者対策も進んでおらず、組織の存続も不透明な状況となっていることが分かった。
同支部の担当者は「業務にITを取り入れるなど、若い世代に建設業の魅力をアピールする取り組みが必要」と指摘した。

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