環境省は14日、西表島の県道215号白浜南風見線の一部をイリオモテヤマネコ事故防止の強化区間に設定すると発表した。東部が相良から東ホネラまでの7㌔区間、西部がエコツーリズム協会前から干立集落までの4㌔区間。期間は今月から12月まで。
区間はイリオモテヤマネコ交通事故防止連絡会議(事務局・環境省、竹富町)で確認した。西表島の主要道路である県道白浜南風見線を1㌔区間ごとに区切り、2019~22年のヤマネコの目撃数と過去10年間の交通事故発生件数をもとに事故の危険性を評価した。
東部と西部では交通事情、ヤマネコ目撃情報の集まりやすさなどの事情が異なるため、それぞれ区間を分けて設定。東部と西部の境界は、交通の連続性の観点から海中道路とした。
連絡会議はヤマネコの交通事故を防止するため、アンダーパスや進入防止柵、移動式看板を設置。運転注意マップも配布し、視認性を確保するため草刈りも実施してきた。道路沿いで交通安全運動も行ってきた。
ただ2010年代以降、ヤマネコの交通事故は増加傾向にあり、新しい取り組みとして、事故リスクが高い区間を事故防止強化区間として通年的に周知する。
区間の始点から終点までに複数の専用看板を設置。路面表示の導入も検討する。ヤマネコの目撃情報や事故状況から毎年区間を見直し、来年以降は通年で運用する。