イリオモテヤマネコが1965年4月15日に新種と認められたことにちなみ、竹富町は15、16の両日、環境省西表野生生物保護センターは関連イベントを開催した。16日の「バックヤードツアー&ヤマネコのフン分析」には10人が参加し、ヤマネコの生態や野生生物保護センターの取り組みについて学習した。
野生生物保護センターは昨年7月にリニューアルオープン。この日は参加者が館内展示を見学し、隣接した屋外に設置されているカンムリワシなどのフライングゲージ、イリオモテヤマネコの保護や検査を行う検疫棟、野外リハビリケージなどを回った。
島内で採取したヤマネコのフンを水に溶かし、どういうものを食べているかを探る様子も見学した。フンの中から鳥の羽のようなものや甲殻類と思われる殻や葉っぱなどが発見され、中にはビニールのようなものまであった。
大阪未来さん(25)=西表上原=は「(フン分析では)こんなに消化せずに出てくるも物と知って面白かった。ケージも初めて見学した。事故がないよう安全運転を心がけたい」と感想を語った。
小学1年生の娘・美桜里さん(6)と親子で参加した屋良美彩さん=西表白浜=は「普段見られない裏側まで見ることができ、貴重な経験となった。フンも、思ったよりいろんなものを食べていると知って驚いた」と笑顔を見せた。
イリオモテヤマネコを通じて人間と自然の共存について問いかける短編映画「バーミィトーリ」の上映や、ぬりえ・ペーパークラフト、ポスター展示なども行われた。
15日には北九州市立いのちのたび博物館の中西希氏、環境省対馬自然保護官事務所の木滑黄平氏、清家日向氏によるイリオモテヤマネコセミナーがあった。