石垣でも地球温暖化が明瞭 100年で1.3度上昇 真夏日、熱帯夜も増加

 地球温暖化が危惧されるなか、石垣島でも温暖化傾向が鮮明になってきた。平均気温が上昇、真夏日や熱帯夜の日数も増えている。さらに温暖化が進めば猛暑日が増えることも予想される。対策は、温暖化の要因となる二酸化炭素の排出抑制。夏本番を前に節電の心掛けが求められている。

 石垣島地方気象台によると、長期変化傾向を調べた計算では、石垣島の100年あたりの年平均気温は1・3度の割合で上昇している。沖縄地方では1・7度の上昇。石垣島の最高気温は0・7度、最低気温も2・3度の上昇だった。
 最高気温が30度を超える「真夏日」の年間日数は、10年あたり沖縄地方で5・6日、石垣島では2・3日の増加。
 2016年に記録した162日がこれまでの最多で、2021年に151日、2017年に143日などとなっている。
 夜間の最低気温が25度以上の「熱帯夜」の年間日数は10年あたり7・2日の割合で増加していた。2016年には年間170日を記録、2021年も157日、2015年146日だった。沖縄地方も10年あたり7・1日増加している。
 最高気温が35度以上の「猛暑日」は、1990年代半ば以降、本州では増加しているが、沖縄地方、石垣島地方ともに少なく、石垣島では過去10年では2017年8月20日に記録した35・6度の1日だけで、長期変化傾向の評価はできなかったという。
 石垣島で猛暑日が少ないことについて、気象台では、「石垣島は海に囲まれているため、海風が入ってヒートアイランド現象は起こりにくい。気温自体は上昇しているので、今後温暖化が進めば猛暑日が増えることが予想される」との見方を示している。
 一方、地球温暖化の要因となる温室効果ガスの二酸化炭素濃度は、与那国島で2000年ごろ、約370PPMだったのが、2022年頃には約420PPMに上昇していた。
 温暖化が進むと、大雨、集中豪雨など極端な天気現象が増えると予想されている。2020年6月8日には活発な前線の影響を受け、石垣島地方で「50年に一度の記録的な大雨」となり、24時間降水量が416㍉で過去最大。1時間雨量は122・5㍉で歴代2位を記録した。民家の床上浸水、道路冠水などの被害が発生するなど、激しい気象現象が生じた。
 石垣島地方気象台発行の「気象情報局」は、二酸化炭素排出悪減のため「冷暖房の温度を控えめにして日ごろから節電を心がける」「通勤、買い物には公共交通機関や自転車の利用」などを提案している。

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