与那国町議会(崎元俊男議長)は6月定例会初日の5日、暴行罪で略式起訴された阪口源太町議(46)に対する辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。決議に法的拘束力はない。阪口氏は取材に「決議は無視する。残りの任期、議員としての職責を全うしたい」と述べ、議員辞職を否定した。
阪口氏の辞職勧告決議案は与党の与那原繁、與那覇英作、上原光秀、杉本英貴の4氏が開会当日の5日に提出した。
4氏に加え、中立の田里千代基氏が賛成。野党の嵩西茂則、大宜見浩利、上地常夫の3氏が反対した。
阪口氏は5日の議会に出席。開会前に逮捕された経緯を説明し謝罪した。決議案の審査中は退席を求められた。
阪口氏は「夫婦げんかが大事になった。申し訳ない」と謝罪。その上で、夫婦関係は修復できたとし「与那国町のために仕事をしたい。名誉挽回を図りたい」と力を込めた。
決議案に賛成した与党議員の1人は「本人は禁酒し更生を誓ったが、議員は辞めるべき。町民としてやり直してほしい」と話した。
反対した議員は「夫婦間の問題であり、他の議員が関与すべきではない。阪口氏と妻は一緒に生活を再開している」と指摘。公職にある町議が略式起訴された重みに関しては「既に釈放されている」とした。