子育て支援など独自政策 政権との関係 違い鮮明 知事選

 知事選に立候補した前宜野湾市長、佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と前自由党衆院議員、玉城デニー氏(58)は、米軍基地問題、経済振興策、子育て支援など幅広い分野で独自の政策を訴え、支持拡大を図っている。安倍政権との関係は、佐喜真氏が協調、玉城氏が対決姿勢をそれぞれ鮮明化している。
 スローガンは、佐喜真氏が「対立から対話へ」、玉城氏が「新時代沖縄」。佐喜真氏は、翁長雄志知事が基地問題で政府と対立してきたことを念頭に「沖縄の和の心」を挙げて政府との太いパイプを強調する。玉城氏は、米軍普天間飛行場の辺野古移設を推進する政府の対応は「民主主義国家として恥ずべきもの」と批判し、翁長県政の対決路線を引き継ぐ。
 子育て支援や福祉関係の政策は、佐喜真氏が県民所得300万円の実現と子どもの貧困撲滅、子どもの保育・給食費・医療費の無償化などを目玉とする。
 玉城氏は「子育て世代包括支援センター」の全市町村への設置、北部地域への中高一貫教育校設置推進、中・高校生のバス通学無料化推進などを訴える。

 米軍基地問題では、佐喜真氏が普天間飛行場跡地への国連機関誘致をメインに、跡地利用促進の新たな国庫補助制度創設、那覇軍港移設に向けた作業の加速、キャンプキンザーの返還前倒しなどを掲げた。
 玉城氏は普天間飛行場の辺野古移設反対、オスプレイの配備反対を明言。那覇軍港、自衛隊駐屯地、那覇港エリアなどの活用による国際物流機能拡充などをアピールする。「基地のない沖縄」を目指すことも明記した。
 北部基幹病院については、佐喜真氏が「地元負担なしで整備」、玉城氏が「早期実現を図る」とした。
 離島政策では、佐喜真氏が離島の子育て費用補助や宮古、八重山の高校への建築科設置、専門学校誘致など、玉城氏が小規模離島の水道料金低減化、島々の音楽、芸能、デザインなど、クリエティブ産業の担い手育成支援などを挙げた。
 知事選には元那覇市議で料理研究家の渡口初美氏(83)、元会社員の兼島俊氏(10)も立候補している。

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