受け継がれる長包メロディ 生誕140年音楽祭、新発見曲も 那覇

 石垣島出身の音楽家、宮良長包(1883~1939)の生誕140年記念音楽祭(主催・同実行委員回、共催・在沖石垣市郷友会)が18日夜、那覇文化芸術劇場なはーとで開かれた。総勢百数十人の出演者が、時代を超えて受け継がれる長包メロディの数々を披露。研究者が発掘した新発見の曲も初演された。

 新発見の曲は「泣く子」「誰にも言うな」「しぐれ」の3曲。楽譜は失われた曲は、音楽監督で研究者の大山伸子さんが、長包の曲を記憶している101歳の女性に取材するなどして旋律を復元した。
 指揮者の高宮城徹夫さんがピアノ協奏曲のメドレーとして編曲。この日は長包のひ孫で、チェコを拠点に音楽活動している会田牧子さんがピアノソロを務め、高宮城さん指揮の琉球交響楽団が伴奏した。親しみやすい曲調と流麗なピアノ、迫力あるオケが一体となり、長包の名曲がよみがえった。演奏後、会場からは大きな拍手が送られた。
 会田さんは「長包が亡くなってこれだけ長い時間を経ても、皆さんに長包の音楽を大事にして頂いている。素晴らしいことだと思う」と感謝した。
 テノールの与儀巧さん、喜納響さん、ソプラノの仲松あかりさん、平山留美子さんが「母恋し」「首里古城」などの歌曲を独唱。石垣市出身の3人組バンド、きいやま商店は「安里屋ユンタ」などを現代風にアレンジして会場を盛り上げた。那覇小学校と真和志小学校の児童、いしがき少年少女合唱団、同音楽祭記念合唱団が校歌や合唱曲などを澄んだ歌声で聞かせた。
 オケと浜元華織さんのピアノによる「朝暁の光」、オケに三線、琴、声楽が加わった大作「嵐の歌/嵐の曲」が聴衆を圧倒。フィナーレは出演者が総出で、代表曲「えんどうの花」を感動的に歌い上げた。

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