尖閣アホウドリ目撃 4羽、仲間氏「上陸調査を」

尖閣諸島周辺で目撃されたアホウドリ=5日(仲間均氏提供)

 国の特別天然記念物アホウドリが尖閣諸島で繁殖を始めており、5~6日に漁船「鶴丸」(9・1㌧)で石垣島から尖閣諸島周辺に出漁した石垣市議の仲間均氏が、海上で2組のつがいを目撃した。仲間氏は「国は上陸して生態調査すべきだ」と話している。
 仲間氏によると、尖閣諸島周辺で操業した際、2組のつがいと見られる4羽のアホウドリが漁船の近くに飛来した。餌をやると群がってきたという。
 アホウドリは人間に対する警戒心が薄いことで知られており、仲間氏も漁船で至近距離まで近づくことができた。
 仲間氏は尖閣諸島周辺に頻繁に出漁しているが、海上でアホウドリを目撃したのは「数年ぶり」。同時に4羽は過去に例がないという。
 仲間氏はかつて尖閣諸島・北小島に上陸した際も、島内でアホウドリを見た経験がある。現在、尖閣諸島への上陸は国が認めておらず、漁業者以外が海上から接近することもできないため、尖閣諸島のアホウドリを目撃するのは貴重な機会となる。
 アホウドリは過去に尖閣諸島で多数生息していたが、羽毛採取のため乱獲され減少。現在は尖閣諸島北小島・南小島と伊豆諸島・鳥島にしか生息していないとされ、絶滅が危惧されている。環境省は衛星を使った尖閣諸島の生息調査を進め、生息数の回復を確認している。
 仲間氏が尖閣諸島周辺に出漁した際、周辺で常駐している中国艦船「海警2302」「海警2502」が領海侵入し「鶴丸」に接近した。
 ただ漁の妨害はせず「鶴丸」が中国艦船の装備を確認するため近づこうとすると、避けるような素振りを見せたという。
 仲間氏は「中国政府は国民向けに『日本漁船を追い出した』と報道しているので、われわれに写真や動画を撮影されたくないのだろう」と推測した。
 「鶴丸」には仲間氏と竹富町議の山下義雄氏が乗船。2日間で約150㌔の釣果があり、石垣市内の「尖閣食堂」と八重山漁協に出荷した。仲間氏は尖閣諸島周辺へ出漁した際の動画を、近日中にユーチューブでも公開する予定。

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