石垣市が4月27日に行った尖閣諸島の海洋調査では、中国海警局の艦船が調査船まで約1㌔の距離に接近した。昨年1月に実施した2回目の調査では、中国艦船は調査船から目視で確認するのが困難なほど距離を空けて追跡しており、今回の調査に対し、中国側がより強硬に対応してきた可能性がある。
この日は調査船に防衛相経験者の稲田朋美衆院議員ら国会議員団も乗船していることが報道されていた。メンバーの1人だった青山繁晴参院議員は、中国側も情報を得ていたとして「日本の国会議員が多く乗っていたので、圧迫してきた」との見方を示した。
領海侵入した中国艦船2隻に対し、海保は巡視船を10隻以上動員し、進路規制などを行って調査の妨害を阻止した。
青山氏によると、調査船がドローンを飛ばした際、中国艦船は飛行ルートの下に先回りするような行動を取った。青山氏は「ドローンが撃墜される危険性はあった」と話した。
また青山氏は、中国側は尖閣周辺の海底などを熟知しているが、日本は海底調査を行っていないとして政府の対応を求めた。
乗船した議員団の1人、日本維新の会の和田有一朗衆院議員は、調査船を妨害するような中国艦船の行動に「(尖閣は)本当に日本の施政下にあるのか。我々の領土を守るため、今後は積極的に施策を打ち出すべきだ」と強調した。