多言語対応のタレント派遣へ 新会社設立「言葉の壁なくす」

バイリンガルのタレントに特化した芸能事務所の新会社設立を発表するニッキーさん(左)と玉城さん=22日、県庁

 米国ハワイ州出身で、現在は沖縄で芸人として活動しているニッキー(保田創)さん(35)が22日、県庁で記者会見し、イベントの司会などで多言語に対応したタレントを派遣する株式会社ノーマンプロ(本社那覇市)を設立した、と発表した。英語、中国語などのほか、手話でコミュニケーションできるタレントも所属している。バイリンガルのタレントに特化した芸能事務所は県内で初めて。

 ニッキーさんは「インバウンド(外国人観光客)の増加で多言語のニーズは高まる。『伝えたいのに伝わらない』という壁をなくし、文化の橋渡しをしながら沖縄の魅力を伝えたい」と意気込んだ。
 ニッキーさんは県内で16年間、日本語と英語を操るバイリンガル芸人として活動してきた。国際カップルの結婚式や外国人向けイベントなどで、多言語に対応した司会者が慢性的に不足していると感じたという。
 昨年6月に同社を設立し、自ら代表取締役に就任。同社には現在、モデルや手話司会などを務める玉城みかんさん(24)、与那国島出身で、中国語検定最高級(6級)を所持する前黒島萌さんら8人が所属する。
 現時点で対応可能な言語は日本語のほか英語、中国語、韓国語、手話。国際会議の司会や観光案内をはじめ、防災訓練で外国人を誘導する緊急アナウンスなどの依頼も受ける。
 ニッキーさんは「単なる通訳ではなく、場の空気を読む力がある司会者がいる事務所。言葉と心でつながるエンターテインメントを創出したい」とアピールした。
 7月に那覇市で手話の交流会を開く予定の玉城さんは「聞こえる、聞こえないに関係なく、皆が楽しめる雰囲気づくりをしたい。一人でも多くの人が手話に興味を持ち、理解を深めてほしい」と期待した。
 同社への依頼はホームページの連絡フォームから受ける。

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