琉球国王の末裔で、第2尚氏第23代当主の尚衛氏は24日、那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで開かれた「沖縄県祖国復帰53周年記念祭典~平和への誓い!自衛隊への感謝と沖縄の未来~」(主催・同実行委員会)に登壇。「琉球処分」と呼ばれる1879年の沖縄県設置について「(琉球の)滅亡ではなく、日本という国家への統合を選択した。尚家を守ることより、琉球の民の幸福を願った第19代尚泰王の正しい決断だった」と強調した。
1972年の沖縄の祖国復帰について「将来の子どもたちに日本人としての教育を施したいという強い思いが、日本への帰属を選択する力となった。琉球の魂と日本の心が一つとなり、新たな未来を築く礎になった歴史的瞬間」と指摘した。
歴史的に琉球は清国に属さず、朝貢は対等な外交だったと主張。「沖縄の人々は先住民族ではなく日本人。国連の誤った勧告や『沖縄は中国のもの』との主張は歴史を無視したもので、毅然と反論すべきだ。尚家一門は分断を煽る動きにくみしてはならない」と述べた。
台湾有事の可能性など、沖縄を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していると懸念。「再び戦火が沖縄を覆わないかと心が痛む。日本は唯一の被爆国として、沖縄は国内唯一の地上戦の地として、平和を提唱し続ける義務がある」と訴えた。
陸上自衛隊第15音楽隊は「君が代行進曲」「昭和アイドルソングメドレー」などを披露。一般社団法人日本沖縄政策研究ファーラムの仲村覚理事長の報告、タレントの川満しぇんしぇ~(川満聡さん)のトーク、若者からのメッセージなどもあった。