玉城デニー知事は29日、宜野湾市を訪れ、昨年末に米軍普天間飛行場所属ヘリから部品が落ちたと訴える緑ケ丘保育園と、ヘリの窓枠が校庭に落下した普天間第二小を就任後初めて視察した。視察後、記者団に「米軍機が(学校などの)上空を飛ばないとの条件を設定し、約束事項として明文化すべきだと思った」と述べた。同飛行場の運用停止に向けた政府と県などによる「普天間飛行場負担軽減推進会議」の早期開催の必要性も指摘した。
政府は同飛行場の危険除去に向け、辺野古移設を推進しているが、県は反対している。
玉城氏は、知事就任から1カ月が経過しても、国との対話に向けた具体的な動きがないとして「対話の機会を求めていきたい。政府との協議には応じる」と述べた。
緑ケ丘保育園では保護者らと面会。4歳の娘が通う与那城千恵美さん(45)は「日常的に米軍機が子どもたちの上空を通過するのが不安。飛行ルートを守るよう日米両政府に訴えてほしい」と求めた。
在沖縄米海兵隊は、同園で見つかった大型輸送ヘリの装置を保護するカバーであると防衛省に説明しているが、飛行中の米軍機からの落下を否定している。ヘリの窓が普天間第二小の運動場に落ちた時は、体育の授業で児童54人が近くにいた。