県議会(新里米吉議長)は4日、11月定例会の代表質問を行い、仲田弘毅氏(自民党)、西銘啓史郎氏(同)、仲村未央氏(社民・社大・結)、亀濱玲子氏(同)、比嘉京子氏(同)が質問した。玉城デニー知事は自衛隊の離島配備計画について、県として住民合意がない中で、地域の分断を持ち込むような自衛隊の強行配備は認められないとし「現状は十分に合意が得られているとは言い難い」と非難。県として、地元の理解と協力が得られるよう「政府は丁寧に説明し、配備スケジュールありきで進めることがないよう求めたい」とし、注文を付けた。仲田氏への答弁。
玉城氏は11月に辺野古移設について、国と県が4回協議したことについて「虚心坦懐に話し合い、県の考えを伝えることができた」と評価。その上で、工事を進める国に対しては、引き続き対話によって解決策を求めるとした。また、知事選の公約だった万国津梁会議については、知事の諮問機関として位置づけ「高い見識のある方々に参加して頂きたい」と訴え、会議内で議論した結果を政策の推進に生かすとした。仲村氏への答弁。
故翁長前知事の特別秘書が辞職せず留任していることについて玉城氏は「(本人から)辞表は出ていた。政策に精通している特別秘書のサポートを求めるため、私から任期を延ばしてもらった」と話し、自身の意思で職にとどまらせたとした。西銘氏への答弁。
亀濱氏は、11月29日の国会安全保障委員会で、赤嶺政賢衆院議員(共産)が過去に自衛隊が石垣島を戦場に想定していたと示し質問したことを紹介。その上で「日中首脳会談では、隣国同士は脅威にならないと同意した」と日中関係に触れ、「沖縄は軍事の標的にならない役割があると思う」と持論を述べた。
玉城氏は「(会談では)不足の事態の回避に努めることで一致した」「沖縄を周辺地域の紛争や不測の事態が起こらない平和のバッファーゾーン(緩衝地帯)にしていきたい」と発言。「国レベルでの平和外交努力を重ねて頂きたい」と求めた。