後生の正月といわれるジュールクニチー(十六日祭)の20日、郡内各地の墓地ではご馳走などを供え、祖先の霊を供養する人たちの姿がみられた。
旧暦1月16日の年中行事で、宮古・八重山や久米島では旧盆と並んで盛大に行われる。
この日は曇り時々雨の予報だったが、それとは逆に終日晴天。竹富町波照間では平年より6・3度高い28・5度、与那国空港(所野)で平年を5・5度上回る27・9度と2月の観測史上最高気温を記録。石垣市登野城でも27・4度まで気温が上昇、各地で5月上旬から中旬並みの夏日となった。
この強い日差しを避けようと、墓地ではテントを張る光景が多くみられた。
字登野城にある船附家の墓では、フミさん(87)の子や孫、ひ孫ら10人が集まり、にぎやかな後生の正月となった。
一方、一般からの通報でパトカーが出動、県道沿いの駐車車両に移動を呼び掛けるハプニングも。冷や水を浴びせられた住民らは「何でこんなことをするんだ」と不満をぶつけていた。
石垣中近くでは西大濱章さん(51)、妻の美千代さん(49)、娘の涼子さん(15)ら一家が墓に手を合わせる姿があった。母のリツ子さん(73)は「今年はひ孫も誕生する。孫娘は受験を迎える。家族の健康と、受験の合格を先祖に祈った」と話した。