発酵プラント 3つの課題 処理費/運搬費/散布費 石垣市

玉城さんが液肥利用モニターの報告を行った=23日、石垣市健康福祉センター

 「資源とエネルギーの循環で築く豊かな石垣市」と題したシンポジウム(沖縄県地球温暖化防止活動センター主催)が23日、石垣市健康福祉センターで開かれた。石垣市主催の第2部で同市は、メタン発酵プラントの状況を報告。処理費など3つの課題を紹介した。

 メタン発酵プラントは生ゴミや家畜のふん尿などをメタン菌に発酵し、発電や肥料生産、ごみゼロを同時に実現させる取り組み。
 報告は石垣市から受託を受けたNPO法人木野環境が行った。同法人は、1カ月間ごみの分別排出を実践させるモニター事業を展開。液肥利用モニターでは3農家と9世帯が協力した。
 アンケートでは参加者全員が「今後も継続できる」と回答。ただ、「普及すると思う」と答えたのは半分の8世帯にとどまった。
 メタン発酵の原料として利用可能な量は、家庭ごみを含めて1日あたり9・8㌧。家庭ごみを除くと6・7㌧と試算。処理手数料を1㌔当たり30円とした場合、1日の処理量は中型機20㌧だと投資回収が4・9年。小型機5㌧だと6・9年。
 課題としては▽処理費が償却費より高い▽処理運搬費用の負担▽肥料の散布費用―の3つ。肥料散布は、農家が自主的に運搬すると投資は不要だが、大量にまくためには液肥輸送車、散布車が必要となる可能性がある。
 まとめとしては▽5㌧か20㌧プラントを作り、分別排出と液肥利用に市民がなれるべき▽30年後には焼却炉を縮小して生ゴミ処理と下水道処理を統一する可能性もあるため、40~50㌧プラントも候補に上がる―などとしている。
 モニターとして参加した獣医師の俵山美絵さんは、生ゴミを燃えるゴミとして出さないことで、有料ゴミ袋の使用率が減ったことなどを紹介。農家の玉城政時さんは実際に散布したことを報告し、「汚物が出ると農家しか使わない。水状に使えるようになれば、全市民で使えると思う」と話した。
 第1部の基調講演では、認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也が「再生可能エネルギー100%の島構想」と題して講話した。

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