【国境を撮る①】開拓の歴史 尖閣から見る 「日本人の血と汗 実感」

山本皓一氏。尖閣諸島南小島・北小島をバックに=2004年8月(提供写真)

 2012年に尖閣諸島が国有化されて6年半。フォト・ジャーナリスト、山本皓一氏(76)は国境や領土が衆目を集める以前から、尖閣諸島、北方領土、竹島などの「日本の国境」をテーマに、30年近くにわたって全島上陸し、取材を続けている。石垣市登野城に属する尖閣諸島には9回訪れ、国境の姿をカメラに収めてきた。日本にとって国境の島々とは何なのか、そして現場で何を見、どのような思いを抱くようになったのか。山本氏の話を聞いた。
 〈国境という現場から見えてくるもの、それは「日本人の開拓の歴史」だった〉
 僕はただの「野次馬カメラマン」(笑)。誰も撮ったことのないものが撮りたくて、とにかく国の内外を問わず現場に飛んだ。興味の赴くままに国境の島々に上陸したけど、「山本皓一は右翼か」とよく言われたよ(笑)。逆に言えば、右翼しか領土問題に関心がなかったと言うことでもあるよね。
 政治家は票にならないから、領土問題を取り上げない。一般の人は右翼が街宣車で領土問題を叫ぶから、聞くだけで敬遠する。メディアは国民の感心が薄いから素通り。だから領土問題というのは、長い間、置き去りにされてきたんだ。
 そんな時代と比べて今は、領土問題の重要性が飛躍的に国民へと浸透しつつある。これは次へのステップのための光だと思う。

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