日本最西端、260㍍先へ 与那国島の岩を地形図に

与那国島にある岩「トゥイシ」の満潮時(上)と干潮時の様子=2017年7月(国土地理院提供)

 国土地理院が、与那国島にある岩「トゥイシ」を日本の国土を示す最も基本的な地図とされる「2万5千分の1地形図」に新たに記載した結果、日本最西端の地点がこれまでより北北西に約260㍍先になったことが10日、地理院への取材で分かった。地理院はトゥイシについて、満潮時も海面上にあると確認した。
 地理院によると、与那国島の2万5千分の1地形図が1981年に作成されて以降初めて、最西端の場所が変わった。岩の存在は「5千分の1地形図」や海図などには既に記載されており、日本の排他的経済水域(EEZ)の面積に影響しないという。
 2万5千分の1地形図では、原則として、満潮時に7・5㍍四方以上あることを基準に島や岩などを記載している。トゥイシはこれまで、満潮時に海面下に隠れてしまう「隠顕岩(いんけんがん)」がある範囲の記載があるだけで名称も示されていなかった。
 地理院のチームは2017年7月、小型無人機(ドローン)による撮影などの現地調査をした結果、大潮の満潮時も海面上に出ていることを確認。今年3月、与那国町が地形図への追加を申請し、今回記載された。6月1日から地理院のホームページでも公開している。
 地形図への記載で、日本最西端は北緯24度26分58秒、東経122度56分01秒から、北緯24度27分05秒、東経122度55分57秒に変わった。
 与那国町によると、トゥイシの名前は「とがった石」や刃物を磨く「砥石(といし)」など諸説ある。町役場の田島忠幸さんは「国に認められ喜ばしい。あらためて最西端の町として観光に生かしていきたい」と話している。

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