県議会(新里米吉議長)6月定例会では2日の一般質問で、石垣市区選出の次呂久成崇氏(社民・社大・結連合)が登壇した。防衛省が工事を進める陸自配備予定地内に建設される弾薬庫が八重山農林高校の実習林に隣接すると指摘。大本小学校の通学路になっている県道や民家からも数百㍍しか離れておらず危険だと主張した。また、カンムリワシなどの希少動植物保護の観点から「県も独自で配備予定地周辺の調査をするべきだ」と訴えた。
棚原憲実環境部長は「天然記念物は教育庁が、国指定の希少種は国が、責任を持って調査する。石垣の工事は、事業主体の事業者が環境に配慮する中で調査をしていく必要があると思う」と述べるにとどめ、県による調査の実施については明言を避けた。
次呂久氏は、事業主体である沖縄防衛局による調査結果が不十分との認識を示し「カンムリワシは保護できるのか、地元は不安を抱いている」と述べ、希少野生生物の保護条例を今年度中に制定するよう求めた。
離島港湾内にパレットが放置されている問題について上原国定土木建築部長は「所有者に一義的な責任がある。不法投棄になるか意見交換中」とした。
次呂久氏は離島航空路線の維持が必要と訴え、「石垣から波照間、石垣から多良間などの運休長期化が懸念される」と指摘。宮城力企画部長は「航空路線の運航再開に向けて、就航可能な航空会社の確保に関係機関と連携して取り組んでいる」と答弁した。