第3回「竹富町観光案内人条例(仮称)」制定検討委員会(上妻毅委員長)が30日午後、竹富町役場2階ホールで開かれた。検討委員会は今回で最後。委員会は事務局と町への申し送り事項をまとめ、今後はガイドの認可要件等を定める免許制などを重要事項とし、草案の作成等を担うワーキンググループを設置する方針。条例は2020年4月の施行を目指し、大浜知司町世界遺産推進室長は「残された課題に取り組み、9月議会の上程を目標に、なるべく早く行う」と述べた。
委員会では「地域に根差した質の高い事業者を確保できる設計」を条例の方向性に掲げ、観光ガイドが島の貴重な自然を保全しながら活動し、持続可能なエコツーリズムを推進する仕組みづくりに取り組んできた。
条例は西表島での先行実施を前提に、適応範囲は町全体を対象として制定し、草案作成や条例制定後の運用では▽免許制▽研修制▽更新制▽行政の負担軽減と協議会などの支援組織の設置▽条例違反者に対応する行政処分▽罰則規定―を重要事項とする。
罰則規定については地方検察庁の量刑審査に時間がかかるため、条例の早期実現に向けて罰則以外の重点事項を先に案に盛り込んで上程し、同時に罰則規定も進めていく考え。
今後はワーキンググループ設置のほかにも、「条例で定める事項」と「条例以外(施行規則・その他)で定める事項」の整理や、条例の適応区域の拡大を念頭に円滑な実施が可能な制度設計について創意工夫を図るよう申し送りがなされた。
上妻委員長は「町外の事業者などの不合理な排除とならないよう適切に配慮しつつ、世界自然遺産登録後の外部参入にも備えられるよう一定の決まり事が必要」と述べた。