竹富港の待合所「かりゆし館」にこのほど、竹富島の茅葺き屋根民家をイメージしたごみ箱が設置された=写真。9月1日から地域自然資産法に基づく入島料の収受を開始した一般財団法人竹富島地域自然資産財団(上勢頭篤理事長)による環境保全活動の一環。
地域の若者らがお年寄りから教わりながら、伝統的な組み木や茅葺き屋根を手作りした。ごみ箱にはメッセージが添えられ「残念ながら皆さんが持ち込まれるごみをすべて処理する能力が竹富島にはないのです」と離島のごみ問題の現状を紹介し「ごみを出さないこと、ごみを持ち込まないこと、竹富島で出たごみ以外は捨てないこと」と観光客に呼びかけた。
同財団の属慎也氏は「入島料を活用した財団最初の環境保全活動になる。入島料への協力の感謝の気持ちで設置した。また茅葺きの屋根は、定期的に葺き替える必要があるので、伝統技術の継承にもつながるだろう」とこだわった理由を話した。
同財団は台風18号の後のコンドイ浜清掃もしており、トン袋6袋ものペットボトルを回収している。属氏はこの時に観光客が手伝ってくれたエピソードを話し、入島料をきっかけに、離島のごみ問題に関心が高まることを期待した。(隅田賢通信員)