収受率アップへ積極策 特販所などで協力呼びかけ 竹富島の入島料

送迎バスが到着するたびに大勢の観光客が特設販売所に集まり入島料を支払っていた=竹富港かりゆし館

 竹富島で9月1日から始まった任意の入島料だが、導入から2カ月経った今も収受率が低迷している。入島料の徴収など担当する一般財団法人竹富島地域自然資産財団(上勢頭篤理事長)によると、10月の納入者は1日平均110人ほどで、収受率は約1割にとどまっている。

 このため同財団はレンタルサイクルや水牛車観光などの観光事業者に協力を求め、今月1日から送迎バスドライバーが直接観光客に入島料への協力を呼びかける取り組みを始めた。ドライバーは車内で観光客に「みなさまがお楽しみいただいた自然環境や景観を守るため、入島料をお願いしています。ターミナル内でお支払いいただけます」などと呼びかける。
 また港待合所に特設販売所を期間限定で設置し、積極的にスタッフが協力を呼びかける。また返礼品の島民手作りの草玩具なども好評だ。同財団の属慎也氏によると「明らかに効果が出ている」と取り組みの手応えを感じている。
 観光客の吉井さん(広島県)は「入島料のことはニュースで見て知っていたが、石垣島の券売機の場所が分からなかった。コンドイビーチの環境を守ってほしい」と話した。属氏は「観光客の皆さんが竹富島の環境に与えている問題を解決するためにかかるお金の一部を、観光客の皆さん自身に負担してもらうのが入島料です」と、募金とは違う入島料制度への理解を求めた。
    (隅田賢通信員)

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