八重山特別支援学校(古我知博樹校長)の2019年度・講師招へい公開研修が10日午後、同校で開かれ、教職員や保護者などを対象に明星大学の小貫悟教授が「子どもの社会性を育てる」を演題に講演した。小貫氏は社会で人と人とが関わりながら生きていくために欠かせないスキル、SST(ソーシャルスキルトレーニング)について「成功体験だけが身につく可能性を作り出す」と唱え、参加者らは子どもの社会性の育て方について理解を深めた。
年齢に比例してソーシャルスキルは自然と伸びてくるものとして、ソーシャルスキルの欠如や運用困難が社会性のつまずきにつながると紹介。
ソーシャルスキルを身につける前提には「本人が前向きであればあるほど社会の規範や行動のふるまいが吸収され、社会性が自然と伸びていく」として「上手くいった体験、成功した体験から達成感を得、褒められるという行動から身につきやすくなる」と成功体験の重要性についても述べた。
実際にスキルトレーニングを行う際のポイントとして「次に同じことが起きた時にはどうしたらよいか・こういうやり方があるよ」と具体的にアドバイスをすること。ソーシャルスキルを実践できるようにするためには「一つ一つのステップを行動可能なものに段階的に落とし込むことが重要」と訴えた。
講演では隣同士でスキル指導に落とし込んで考える演習なども行われ、実践的に学んだ。