県は19日午後、知事や関係部局、教育委員会が教育振興を目的に重点施策を議論する総合教育会議を開催した。教育や保育に関する施策を総合的に実施する幼児教育班(仮称)を県庁に設置し、関係機関の連携強化や指導計画を助言する幼児教育アドバイザーを非常勤職員として配置することを明らかにした。県が制定を目指す児童虐待防止条例の概要も説明した。
会議では、幼児教育の質を高める目的から幼児教育・保育連携推進プロジェクトチームを7月に県庁内に設置したことが報告された。それを受けて2020年度から5年間の子ども・子育て支援基本方針である「黄金(くがに)っ子応援プラン」に基づき、幼児教育センター機能となる幼児教育班(仮称)を県教育庁に設置。子ども生活福祉部が行う幼稚園や保育園、認定子ども園の職員への研修業務を移管する。
会議に参加した教育委員からは保育士や幼稚園教諭などの離職率が高まっているとの懸念が指摘された。幼児教育班(仮称)が大学などの教育機関と連携して取り組むべきなどの意見があった。
児童虐待防止条例については、県の担当者から、警察による虐待した親の摘発やネグレクトなどの心理的虐待が増加していることが報告された。条例案では、県の責務も明記され、子どもを守る施策の策定や体制整備などを行う。
教育委員からは、保育・幼稚園などの職員が虐待を発見する可能性が高いため、定期的な研修の重要性などが強調された。
玉城デニー知事はあいさつで「協議を踏まえ、教育委員会と連携して効果的な施策を推進する」と述べた。