【視点】辺野古移設、茨の道でも前へ

 米軍普天間飛行場の辺野古移設工事が、当初予想の2倍近い約9年3カ月に達する見通しになった。総工費は約9300億円で、飛行場整備も含めた事業完了まで約12年かかるという。
 移設工事は、同飛行場がある宜野湾市民の危険性除去が最大の目的である。工事が長期になればなるほど、本末転倒との批判が高まることは必至だ。時間との戦いになるのかも知れないが、防衛省は少しでも工期が短縮できるよう、今後も最大限の努力を払ってほしい。
 玉城デニー知事は26日の記者会見で「こういう公共工事は直ちにやめたほうがいい。私たちは辺野古の工事は最低でも13年かかり、2兆円以上必要だと繰り返し述べてきた」と指摘した。
 工事遅延は軟弱地盤の存在が最大の要因だが、知事の言動に見られるような、工事に非協力的な県の姿勢も一因となっている。
 県は工事中止を求める法廷闘争や、今後予想される設計変更申請の不認可など、工事の妨害とも取れる行為はやめるべきだ。ただでさえ遅れる工事をさらに遅らせ、国との関係を悪化させるだけの行為は無責任であり、理解し難い。
 日米両政府は「辺野古が唯一の解決策」との方針で一致している。この段階になって工事が止まっても、宜野湾市民が闇に放り出されるような結果になってしまうだけだ。
 工期の延長や総工費の増大は批判されるべきだが、知事をはじめ反対派が鬼の首を取ったように騒いでも、厳しい現実は何も変わらない。今求められているのは、茨(いばら)の道であっても地図を手に前へ進むか、地図を破り捨てて出発点に逆戻りするかの選択でしかない。

固定ページ:

1

2

関連記事

ピックアップ記事

  1.  石垣市の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が17日、市総合体育館メインアリーナ…
  2.  第十一管区海上保安本部によると、尖閣諸島(石垣市登野城尖閣)周辺の領海外側にある接続水域では17日…
  3.  防衛省で前幕僚長を務めた河野克俊氏が12日、日本記者クラブでオンライン会見し、石垣市が尖閣諸島に字…
  4.  第十一管区海上保安本部によると、尖閣諸島(石垣市登野城尖閣)周辺の領海外側にある接続水域では15日…
  5. 第十一管区海上保安本部によると、尖閣諸島(石垣市登野城尖閣)周辺の領海外側にある接続水域では23日、…

ページ上部へ戻る