幼稚園の諸課題を研究協議し、その解決と保育士の指導力向上を図る「2019年度幼稚園教育実践報告会」(主催・八重山地区公立幼稚園・こども園会、園長会)が1月31日午後、結い心センター研修室で開かれた。会員ら約40人が参加し、1年間の実践事例などの情報を共有した。
地区や規模で分けられた5つのサークルの各代表者がそれぞれのテーマに合わせた実践の考察と結果を報告した。
このうち、第2サークルでは「心豊かな子供を育てるために」をテーマに▽園児の「やってみたい」から実現した旗頭製作▽わらべ歌を取り入れたデイサービス慰問▽紙人形劇や指人形での表現活動―などの事例を紹介。
発表したあらかわ幼稚園の石垣美香さんは「教師が『人・もの・こと』に触れる環境づくりに努めることで、子どもは興味・関心を持って関わり、親しむことができる。子どもたちにとって優しさや温もりを感じさせるものは安心感を与える」とまとめた。
市福祉部こども未来教の新垣由子指導主事は「幼児が心動かされる環境の構成、幼児が心動かされる体験の共有ができているかなど、日常の保育を大切にしながら丁寧に振り返り、質の高い教育・保育の実現を」と講評した。
報告後は、元みやとり・みやまえ幼稚園長の西原貴和子氏が「チョウの飛び交う環境づくりの提言」と題して講話した。
「八重山はチョウの宝庫」として八重山で見られるチョウと食草を紹介し▽飼育時の注意点▽チョウを誘う蜜花と食草▽学習者と教師への教育的効果―を説明。「親が子育てに充実している時期の一端を担っていることを誇りに、頑張って」と激励した。