石垣市の中山義隆市長は市議会3月定例会初日の21日、2020年度施政方針演説をした。中国を中心に、炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染が拡大していることについて「海外航空便の運休やクルーズ船のキャンセルなど、観光面で影響が出始めている。今後、国や県と連携し、あらゆる対策を講じ、経済への影響を最小限にとどめるよう努力する」と強調した。子どもの貧困対策に向け「石垣市ばんちゃぬふぁー未来応援基金」を設置し、子どもの居場所づくりスタートアップ事業を展開する方針を表明した。
国連が掲げる持続可能な開発目標SDGSに向け、内閣府の事業に応募し、2030年のあるべき姿をにらんで各種施策に取り組む。
新港地区で21年春に20万㌧級対応の大型旅客船岸壁が全面供用開始するのに合わせ、CIQ施設の整備を進める。
昨年10月に着工した新庁舎は、21年度の供用開始を目指して取り組む。
真栄里ヘリポートの運用停止による急患搬送時間の不安を解消するため、県立八重山病院に隣接する新たなヘリポートの整備について、県と連携して進める。
公立保育所、幼稚園の再編について、市立あらかわ幼稚園、市立あらかわ保育所を集約再編した「あらかわこども園」(仮称)、市立わかば幼稚園、市立川平保育所を集約再編した「かびらこども園」(仮称)の工事を引き続き進める。
障害児支援に向け、20年度までの整備完了を目標に「児童発達支援センター」設置に取り組む。
衛生管理の高度化に対応した新たな生乳加工施設の整備に着手する。機能を充実させた新博物館の整備に取り組む。民間企業で導入が先行している働き方改革RPAの活用に向け、補助金を使って名護市、宜野湾市と連携した実証実験を行い、導入効果を検証する。
中山市長にとって市長3期目の折り返しとなることから「マニフェストの実現に当たり、職員と一つのチームになって力強く取り組む」と述べた。