海邦総研(新崎勝彦社長)は8日、今期(2020年1ー3月期)と来期(同年4ー6月期)の県内景気動向調査を発表し、県内企業の今期景況判断(BSI)はマイナス36.9で「下降」超となり、「県内景気は後退している」と指摘した。
消費増税によるコスト高や供給過剰による顧客分散の影響で業況が厳しい中、新型コロナの感染拡大が県経済に甚大な影響を及ぼしていると説明している。
観光関連の今期BSIはマイナス91.1で大幅な下降超となった。ほとんどの事業者で売上と利益が低下、雇用への影響が懸念されるとした。
建設・不動産の今期BSIも下降超となり、地価や建設費の高騰で不動産・民間需要がやや減退。人手不足も続いているとした。
食品・消費・サービス関連は全体的に下降しているとみている。飲食サービス業で景況が著しく低下しているが、小売関連では食品関連は好調。ただ衣類や雑貨などの非食品の売れ行きは厳しいとした。
来期のBSIはマイナス38.4で「下降」超となり、新型コロナの収束が見通せないことで企業の先行き判断は大変厳しいと結論付けた。