【視点】感染4人目、気の緩みは許されない

 全国では県境で車を検問し、PCR検査を実施している例もあるが、地元住民の入境禁止は徹底できない。竹富町の取り組みは、町が多数の離島で構成されることを逆手に取った〝鎖国〟体制のようなものだ。町民がそれだけ危機感を抱いているということである。
 石垣市も観光施設が閉鎖され、GWに観光客が名所巡りを楽しめるような場所はなくなった。観光業以外の商業施設でさえ臨時休業の貼り紙が目立ち、市民であっても、休日を心地良く過ごせるような雰囲気ではない。島々を挙げて観光客をシャットアウトするという、かつてない状況が出現している。
 県外や島外からの「移入例」を封じ込めたら、次は県民同士の二次感染、三次感染を防ぐ取り組みを進めなくてはならない。
 個人でできることは手洗いの励行やソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の確保、外出自粛など限られてはいるが、改めて県民、市民の覚悟が問われる局面だ。
 沖縄本島では市中感染が広がっているが、石垣市で感染が判明した4人のうち3人は、感染経路が特定の店である可能性が把握されている。感染拡大は、まだ封じ込められる。関係機関は感染者の行動歴の確認、濃厚接触者の割り出しを早急に進める必要がある。
 ただ4人目の感染者の男性は、既に判明している感染者の濃厚接触者のリストには入っていなかった。
 濃厚接触者の割り出しは感染者への聞き取り調査をもとにしているようだが、いずれにせよ調査には限界があるということだ。油断は禁物であることを再三自らに言い聞かせたい。

固定ページ:
1

2

関連記事

八重山日報公式 X(Twitter)

ユーグレナ シルバー人材センター たびらいレンタカー ecovillage アイン薬局 ひとし眼科 嶺井第一病院 とみやま耳鼻咽喉科 ヒデ整形クリニック
ページ上部へ戻る