オンライン学習の環境整備を 試行錯誤続く親や教師 休校の小中学校 新型コロナ

ZOOMを活用した朝礼に参加する生徒。好評だが、ネット環境の不安定さなど課題もある=1日、竹富小中学校

 「皆さん、聞こえますかー」休校中の竹富小中学校でオンライン会議システムのZOOMを活用した朝礼の途中、突然画面が停止してしまった。竹富島の光ファイバー回線は2020年度の開通を予定しているが、それまではネット環境の不安定さは我慢するしかない。離島という限られた環境の中で、どのように家庭学習を充実させていくのか、手探り状態が続く。

 同校では、プリントなどの課題を配布、回収して採点している。石垣島から通う教職員は自宅待機のため、担任教師らは電話などで解説、指導し、児童生徒とのコミュニケーションを図る。また、オンライン授業はできないが、ZOOMを活用した全体朝礼を週2回と、学年ごとの朝礼も実施している。中学生は「気持ちが引き締まり、その流れから机に向かっている」などと効果を実感している。
 「親は先生ではないのでうまく教えられない」と長期の休校に戸惑う保護者も、家庭学習の方法について意見交換をするなど前を向いている。特に無料の学習動画サイトへの関心が高い。竹富島には学習塾がないため、以前からオンライン塾を受講させていた中学生の保護者は「同級生と一緒に学ぶことは必要だが、孤独にじっくり取り組むことも大切。今はその時間に比重を置くべき」と強調し、実際に受講体験した児童生徒らの反応もおおむね上々だ。
 ただ、先ほどの朝礼のようにネット環境の脆弱さが指摘されるほか、情報端末を準備できない家庭もある。「家庭環境で参加できない子どもが出ないようにしてほしい」という要望を受け、端末が使えない家庭に限り、教室で学校のパソコンを使ってZOOM朝礼に参加できるようにした。
 中学生の保護者は「八重山でコロナが落ち着いても、観光地なのでまた入ってくるかもしれない。台風もいくつ来るかわからない」と危機管理の観点から、オンライン学習環境の整備を望んだ。小学生の保護者は「文科省が一人一台のパソコンの整備を前倒しで目指すという報道があった。地域格差の問題は、島民の努力だけではどうにもならない部分があるので、しっかり実現してほしい」と期待した。
    (隅田賢通信員)

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