「安倍政権の軌道修正」 対中政策で米国寄りへ 尖閣諸島の字名変更

㊧尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島(2012年9月撮影、共同)

 石垣市が尖閣諸島の字名を「登野城」から「登野城尖閣」に変更する議案を市議会に提案する。八重山日報は、尖閣史に詳しい長崎純心大の石井望准教授に字名変更の意義を聞いた。
 ―登野城尖閣への字名改正案についてどう見るか。

 「もともとこの改正案は、平成29年(2017年)12月の石垣市議会で上程される見込みだった。しかし、11月に産経新聞の報道によりそれが明らかになると、市は、結局市議会への提案を取りやめた。首相官邸から議案を取り下げる要請があった可能性が高い」
 「今回は中山義隆市長が明確に表明したのだから、官邸にも根回し済みだろう。さまざまな形跡から見て、安倍晋三政権が尖閣防衛へ向け、中国寄りからトランプ米大統領寄りへ、わずかに軌道修正したことを示している」
 ―それだけで国策の軌道修正と言えるのか。
 「言える。今年の時系列から見れば明白だ。5月8日、尖閣領海内で漁船が追尾された。これまでにも追尾は繰り返されていたが、海上保安庁は今度初めて公表した。不公表から公表へという変化だ」
 「5月15日、安倍首相は櫻井よしこ氏が主宰する『言論テレビ』で『尖閣には圧倒的措置を行なっている』と発言した。これまでにない表現だ」
 「6月3日、衆議院内閣委員会で、浦野靖人議員(維新)が追尾映像を公開すべきだと質問したのに対し、衛藤晟一沖縄北方相は公開の可能性を暗示した。内閣参事官は海保職員が尖閣灯台の補修を継続的に行い、異常なく点灯していると答弁した。補修を明確に答弁したのは安倍政権下では初だ」
 「今月5日、河野太郎防衛相が、習近平国家主席を国賓として招へいする是非を議論すべきだと表明した。取りやめを主張する意図だ。安倍首相は事前に了解していただろう」
 「6月6日、国賓訪日は事実上白紙になったと産経新聞が報道した。内閣のわずかな方針転換はほぼ明白だ。米政権が反中姿勢を急速に強め、安倍内閣としても、これ以上曖昧な態度を続けるわけに行かないからだろう。私個人の希望的観測としては、非公開でも尖閣に公務員を常駐させてほしい」

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