県は16日午前、県内で今年1月から発生した豚熱(豚コレラ・CSF)の防疫作業に従事した陸自第15旅団や県内14団体に感謝状を贈呈した。
県内では、1月8日に1例目の豚熱が発生。その後、4月14日の終息まで本島中部で計7回発生した。県は3月12日の7例目発生から28日が経過した4月14日、全ての農場で陰性が確認されたため、移動制限を解除した。
同旅団は1月8日の1例目発生から同20日までの13日間と、5例目の発生後の2月2日から4日までの3日間、県から災害派遣要請を受け、延べ約7000人の隊員が防疫作業に従事した。
玉城デニー知事は「自衛隊員の皆様による適切なご指導とご協力で円滑に防疫措置を進められた。昼夜を問わず、ご協力頂いたおかげだ。深く感謝する」とあいさつ。今後も県と自衛隊が多岐にわたり連携することに期待を込めた。
佐藤真旅団長は「県職員や地元業者、地域の方々のサポートがあり、一体となって対処できた。県と密接に連携し地域の安心安全を守っていきたい」と話した。
県庁では、期間中に防疫措置作業や消毒ポイントの運営に尽力した県内14団体にも感謝状が送られた。
玉城知事は「生産者の思いに寄り添い、関係機関と連携し養豚業の振興に取り組む」と述べた。
感謝状を受けたJAおきなわの普天間朝重理事長は「(本島)中部のみで抑え込んだ。北部や所産地に影響が広がるまでに止めてもらえたのはありがたい」と県の対応に感謝。ワクチン接種の速決や希少種「アグー」の離島隔離を決めた玉城知事の判断も評価した。「知事の決断力で、沖縄養豚業の被害をギリギリの所で食い止めた」として、感謝の意を表明した。
現在、初回ワクチンの接種は終了しており、県は影響を受けた農家の経営再建支援も国と連携して進める。