人気クイズ番組の「ミステリーハンター」を10年以上務め、約80カ国を旅した末吉里花さんと竹富小中学校(黒島善一校長)をネットで繋ぐオンライン授業「エシカルな生き方」がこのほど実施され、同校の児童生徒が受講した。
末吉さんの著作に感銘を受けた生徒の阿部凪さん(中1)が学校に働きかけて実現した。末吉さんは(一社)エシカル協会の代表。エシカルとは「人、地球環境、社会、地域に思いやりのある考え方や行動」のこと。末吉さんはキリマンジャロ登山をした時に、地球温暖化で氷河が解け、住む場所が脅かされている住民と出会い「世界でこういう問題がおきていることを伝え、解決するための活動をしたい」と山頂で決意した話をした。
また「世界では10人にひとりが学校に通えず働いています」と児童労働の実態を伝え、身近な商品がこのように作られているかもしれないと指摘した。必要なものを買う時には、地産地消、フェアトレード、認証ラベル製品の購入など「エシカル消費」が解決のためのひとつの有効な手段になり「誰でも今から世界の問題を解決する一部になれる」と話した。
ザンビアのバナナペーパーなど世界の取り組みも紹介され、阿部凪さんは「バナナペーパーを竹富島で作りたい。石垣島のスーパーではフェアトレード商品があまりないので、店に声を届けようと思う」と意欲を高めていた。
(隅田賢通信員)