玉城デニー知事は18日午後、県庁で会見し、今年4月1日現在の県内待機児童数(速報値)が県内全体で前年比337人減の1365人になったと発表した。県は子育て支援の基本方針「黄金っこ応援プラン」の第2期を今年度から開始し、待機児童の解消を目指す。玉城知事は来年度末までに石垣市を含めた5市町村で待機児童ゼロを目指す考えを示し「市町村と連携し、取り組みを進める」と強調した。
発表された速報値では、県内市町村の中で待機児童がいる市町村は石垣市(35人)を含む23市町村で、このうち100人以上いる市町は6自治体だった。年齢別では、1歳児が最も多く698人(51・1%)で、2歳児が336人(24・6%)と続いた。0歳児から2歳児までで合計1150人で全体の84・2%を占める。
保育所などの認可定員数は県全体で63915人(前年比3540人増)、申込児童数は62211人となり、定員数が申込数を逆転した。県全体では、全ての待機児童が保育所等に入所できるが、知事会見後、子ども生活福祉部の名渡山晶子部長は「トータルで受け皿は足りているが、地域内でミスマッチがある」と指摘。保育士が不足する施設を抱える自治体もあり、県の基金を活用し支援するとした。
県は第2期「黄金っこ応援プラン」で保育所整備や新規保育士の確保、潜在保育士の復職などを支援する。また、保育士の処遇改善や労働環境整備に取り組み、離職防止も図る。今年度は国庫補助事業の市町村負担分への支援や、自治体の保育所入所事務の効率化を行うAI(人工知能)などの運営支援なども実施。関連予算として22億円を計上した。
石垣市の待機児童数は昨年度が55人、今年度が35人だった。竹富・与那国両町は待機児童数ゼロが近年続いている。
石垣市の認可定員数は昨年度が2192人で、今年度が115人増の2307人だった。申し込み児童数は昨年度が2335人、今年度が16人増の2351人だった。待機児童率は昨年度が2・36、今年度が1・49だった。
竹富・与那国両町の認可定員数は昨年度・今年度共に230人と71人。申込児童数は昨年度が127人と39人で、今年度は128人、42人だった。