県立病院に機器導入へ 島内検査、市は既に運用 新型コロナ

県立病院に新型コロナウイルスのPCR検査機器が導入される。写真は八重山病院(2020年4月)

 県は、県内各地区の4県立病院に新型コロナウイルスのPCR検査機器を導入する方針で、近くメーカーに発注する。石垣市では5月、市が独自に検査機器を導入し、県立八重山病院に設置しており、島内での検査体制を既に運用している。

 県が検査機器の導入を予定しているのは中部病院、北部病院、南部医療センター、八重山病院。開会中の県議会で検査機器の導入費用を含む一般会計補正予算が可決された。
 新型コロナウイルス感染者数の急増を受け、全国的に検査機器の需要が高まっており、県はメーカーに発注後、実際の導入時期がいつになるかは「調整中」(病院事業局)としている。
 県は当初から各地区の県立病院に検査機器を導入する方針を固めていたが、石垣市は「県が導入するまで待てない」として独自の機器導入に踏み切った。
 県は宮古病院には、他の県立病院に先行して6月ごろ機器を導入した。離島の宮古島と石垣島では、島内でPCR検査を実施する態勢が整っている。検査体制の整備を受け、市は観光客の受け入れを再開した。
 市は、八重山病院に県の機器が導入された場合、現在ある機器を民間の医療機関に貸し出し、島内の検査体制を強化する方針。
 ただ地元住民からは、市が独自に機器を導入して2カ月経過しても県の機器の導入時期が確定しない状況に「県の動きが遅い」と疑問視する声もある。
 県病院事業局は「できるだけ早く導入したい」としている。

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