コロナ警戒の中、2学期開始 校長ら「偏見やめよう」 竹富町小中

間隔を空けて始業式に臨む生徒=20日午前8時、船浦中

 竹富町の13の小中学校の始業式が20日行われ、2学期がスタートした。新型コロナウイルスの集団感染の起きた西表島西部の各校では校長が式で感染者に対する偏見を持たないよう児童、生徒に呼び掛けた。

 島西部の船浦中(生徒31人)では朝、生徒が校門で検温を受けて登校した。始業式は会場の体育館の窓を開け、7台の扇風機を回して換気して臨んだ。生徒は2㍍ずつ間隔を空けて整列した。時間短縮と飛沫防止を目的に式次第から校歌の合唱を省いた。
 仲田欣五校長はあいさつで「西表島西部で18人の感染者が出た。誰でも感染する可能性があり、自分が感染した時に言われて傷つくことは人に言わないようにしよう」と述べた。
 養護教諭からはマスク着用と換気、手洗いを徹底するよう注意を受けた。部活動は夏休みから引き続き8月いっぱい見合わせる。
 西部の西表小中(児童26人、生徒14人)は3密を避けるため、校内放送を通じて始業式を実施した。
 仲地みゆき校長は「感染防止に努めるほか、早寝早起きしてウイルスに負けない体をつくろう」と語り掛けた上で「感染者を責めることはやめよう」と自制を求めた。
 集団感染では4人の子どもが家庭内感染で陽性反応を示した。町教委は偏見、差別をなくすよう文書で各校に指導している。
 コロナで1学期の始業が5月にずれ込み、夏休みは例年の半分の19日間に短くなった。2学期は12月25日までで夏休みの短縮分2週間延びる。

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