きょう旧盆入り コロナ禍で帰省自粛も

旧盆を迎える準備で買い物に訪れる客ら=30日、JAおきなわファーマーズマーケットゆらてぃく市場

 31日は旧盆入り。石垣市は新型コロナウィルスの影響で発熱等の体調不良者へは帰省を自粛するよう呼び掛け、先祖を供養する「アンガマ」や、波照間島の「ムシャーマ」などの伝統行事が中止や縮小となるなど、例年とは変わった旧盆を迎えた。

 本来であれば島を離れた家族や親類が一堂に集い手を合わせる旧盆だが、三密回避や感染予防の観点から高齢者や基礎疾患のある方が罹患した場合の重症化が懸念されることや医療体制の状況などから、帰省を見合わせる世帯も多いようだ。
 JAおきなわファーマーズマーケットゆらてぃく市場(仲本保男店長)では30日、お供え用の菓子やシークワァーサー、パインなどが並び、旧盆を迎える準備をする客が品定めをする姿が見られた。
 お供え物のパインを購入にきた70代男性=平久保=は「普段は子ども家族4人が帰ってきて旧盆を迎えていたが、1週間前にコロナの影響で来ないと連絡があった。世の中がこんな状況なのでしょうがない。こっち(島)にいる家族で寂しくやろうと思います」と話した。
 生花を買い求めた60代女性=大浜=は「今年は島外の家族へはこちらから連絡をして帰省を遠慮してもらった。家族とは会いたかったが落ち着いたら来てねと話した。家ではいつもと同じように飾るが、いつもより人数が少ない旧盆。ご先祖様には家族を見守ってねと手を合わせたい」と述べた。
 ゆらてぃく市場の玉代勢秀弥副店長は「旧盆フェアは好調で、各家庭では例年通りの旧盆の準備をされている印象」と分析。「生産者や製造業者なども売れるか心配があったが、追加もあり、安心されていると思う」と話した。

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