9日の救急の日にちなみ、石垣市消防本部(新城剛消防長)は8日、同本部で「救急の日」及び「救急医療週間」の出発式を開いた。同週間は8日から14日まで。式では新型コロナ感染拡大防止の観点から消防長あいさつのみを行い、同本部職員約30人が参加した。
新城消防長はあいさつで、119番通報を受けながら新型コロナの感染を疑ったために救急搬送が遅れた、浦添市で起こった先月4日の事案に触れ、「法令に基づき事故防止の徹底に努めて」と強調。
「継続した任務遂行のために救急隊員と消防職員の感染防止に万全を期すように」と呼び掛けた。
石垣市における2019年の救急出動件数は2619件で対前年比件増加。1日あたりの出場件数は7件で、現場到着所要時間は9・4分だった。救急搬送人員は2301人で、対前年比で10件増加している。
出動件数は10年前の09年の2105件から500件以上増加しており、同本部は高齢化の進展や入域観光客の増加などがあると分析する。
市内には8月末時点で、AEDが使用できる市民救急ステーションが201カ所に設けられている。
同本部によると、04年7月に市民にAEDの使用が認められて以降、突然の心停止のケースにおいてAEDの使用等の活用により19人の市民や観光客(2人)が社会復帰している。
市内の応急手当インストラクター「LOII(ロイ)」は現在10人が登録されている。
同週間は、救急業務及び救急医療に対する正しい理解と認識を深め、救急医療関係者の意識高揚を図ることを目的に開催。
今年は「救命活動に間違いはない。」を全国統一標語に、市では啓発ポスターやのぼり旗の掲揚、新聞広報などを実施する予定。