石垣市議会(平良秀之議長)9月定例会は一般質問3日目の16日、石川勇作、花谷史郎、我喜屋隆次、石垣亨、井上美智子の5氏が登壇した。市教育委員会の天久朝市教育部長は、文部科学省が児童生徒に1人1台のタブレット端末を配布する「GIGA(ギガ)スクール構想」実現に向け、年度末までにICT環境整備指針を策定する方針を示した。
石川氏が同構想の進ちょく状況を質問。タブレットの配布時期について天久部長は「現時点では確定していない」と述べた上で「GIGAスクール構想は年度内実施を求められていることを踏まえ、迅速かつ堅実に取り組む」と強調した。
小中学校の部活動を外部から指導する部活動指導員について天久部長は、8月に石垣中バドミントン部、二中剣道部、サッカー部に計3人を配置し、他に4人を求人中だと報告。現在39人いる外部コーチを部活動指導員に移行できない理由の一つとして、平日の勤務時間が午後4時ごろからになり、就業者は対応が難しいことなどを挙げた。
石川氏は「このままでは教員の負担軽減を図れない。石垣市の実情に合った制度にすべきだ」と指摘。天久部長は「事業を推進しながら検証を行い、改善点を考えていきたい」と応じた。
花谷氏がただした新製糖工場建設の進ちょく状況について、棚原長武農水部長は「厳しい状況」と報告。農水省の産地パワーアップ事業を活用しても、事業主体となる石垣島製糖の負担が約52億円に上ることを理由に挙げた。国は年次的な回収を提案しているが、石糖は全面建て替えを求める姿勢を変えておらず、今後、関係機関・団体でつくる分蜜糖製糖工場安定操業検討会議石垣島部会で協議を続けるという。
井上氏は新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、希望者が誰でもPCR検査を受けられる体制を要望。天久朝仁市民保健部長は「八重山保健所、医師が検査する必要がないと判断した場合は全額自己負担になるが、検査を実施できる医療機関は限られていることから、検査を拡大することは医療体制を逼迫(ひっぱく)させる恐れがある」と述べ、否定的な考えを示した。
石垣氏が求めたローラーボード競技場の新設について安里行雄建設部長は、今年度、市中央運動公園再整備全体基本計画の策定作業で検討する考えを示した。