特定外来生物「ツルヒヨドリ」の拡散を早期に防除しようと、環境省石垣自然保護官事務所、石垣市、県立バンナ公園管理事務所の職員らが24日、島内生息地であるバンナ公園で駆除作業を行なった。
ツルヒヨドリは11~12月に3㍉ほどの白い花が咲き種子が拡散されていくため、この時期に駆除を行なった。
参加したのは両事務所、市環境課、市施設管理課、西表石垣国立公園パークボランティアのメンバーら約20人。
ツルヒヨドリは茎が残ってしまうと茎から再生するため、参加者は根っ子から茎を分断しないよう丁寧に引き抜いた。
石垣自然保護官事務所によると、島内で生息が確認されているのは、バンナ公園南口からエメラルドの海が見える展望台へ向かう県道脇と宮良川の2カ所。
現在、農作物等への被害等の報告はないという。
西原彰浩自然保護官は「ツルヒヨドリは早期防除が必要。本島では農作物を覆ってしまい被害が出ており、放っておけば宮良川周辺の農作物に被害が出る可能性もある」と指摘。「手に負えるうちに駆除して、拡散を防ぎたい」と話した。
*ツルヒヨドリ
アメリカ大陸原産のキク科の植物で、繁殖力が非常に強く、他の植物が生育できないほど繁茂するため、生態系への影響が懸念されている。
沖縄本島中部の農耕地、林道脇、河川などの環境に侵入・定着しており、石垣島、西表島、与那国島でも生育が確認されている。
在来植物への被圧等の影響が大きいことから、県の重点対策種に指定されている。